2009年11月3日火曜日

「三保谷硝子店一〇一年目の試作展」、「美しの和紙展」@六本木

六本木で展示会をハシゴ

「三保谷硝子店一〇一年目の試作展」AXISギャラリー
2日前、六本木から霞町へ歩いていると、この展示会のポスターが貼られているビルがあった、そこが三保谷硝子店。この展示会も見る予定であったけど、ここに店を構えていることを知らなかったので嬉しくなる。

広いとはいえないAXISギャラリーの中には杉本貴志、宮島達男、吉岡徳仁さんら総勢16名の硝子を利用した作品と店の歴史年表が。特に山田尚弘さんの「LINE 0」素敵でした。

展示会の作品として眺めていると当たり前のように忘れてしまうけど、どれも「製造する」過程が必要なわけで、この店の硝子職人や経営者の存在があってこそ生まれた作品も多いのでしょう、100年間ごくろうさまでした、そして次の100年も期待してます。

街場の硝子店であったこの店が美術・デザイン分野を手がけるきっかけとなったのは70年代、プロダクト・インテリアデザイナーの 倉俣史朗氏との出会いであったという。
80年代、アクリルをいかにガラスに近づけるかを模索していた時代に氏は「いまにガラスがアクリルをまねるようになる」と話していたとの逸話が紹介されていたが、急逝されて20年余り、その予言も現実化しているいま、こういった展示会が関わりの深いAXISで開かれていて、混雑している!こと、すばらしいですね。

氏の家具や小物は今でも購入することができるが(ミスブランチはオークションで)
もうひとつの顔である店舗デザインは現存する店が少ない。完成した店はちょうどバブルのピーク、そのころ持てはやされた無機質感もバブル崩壊とともに急に時代とあわなくなり90年代中盤にはほぼ姿を消していた。
そんな中、秋葉原に珍しく残っていた喫茶店ピアチェーレも2004年、ビルの別フロア火災の影響で閉店してしまったのが惜しい。 狭いながらもタイル+曲線ガラス+着色アルミと氏ならではの空間であったが、ちょうど秋葉原が電気街から萌えの街に変化していくのと共に消えてしまった。 (火元のヤマギワソフト館が再オープンのあとも閉店が続き、しばらくして内装もそのままヒップホップ系アパレル店が開かれていたり、それも閉店してまた放置されてたり)
この展示会場であったAXISビルの屋外階段も竣工当時は氏のデザインだったが、いまはリニュアルされて形を変えている、これが建築とはまた違う商業デザインの儚さか。

帰りに別フロアのインテリアショップ「リビングモチーフ」に立ち寄りダイソンの扇風機(エアマルチプライアー)を体験。
サイズは大小2バージョンあるうちの、小(25cm 37,000円)では風量最大化しても物足りなさを感じるが、大(30cm 39,000円)であれば実用になりそう、価格もさほど変わらない。ただし、風量をあげると動作音は気になるレベル。(扇風機は音するものだけど、これはそのスマートな外観からイメージするよりも大きい音のため損してる)
ってことは、ダイソン製品って「デザイン良し、パワーない、音うるさい」でひとくくりにできるんじゃ……。


「美しの和紙展」サントリー美術館
 ・名前は知らなくても日本人のほとんどは観たことのあるであろう、 イサムノグチのAKARI、その巨大版は迫力あり
・前田家に伝わる「百工比照」、壁紙や車の塗料のカタログは実際のサンプルが小さく切り貼りしてあることが多いが、これは江戸時代のそれ。当時の紙や襖の金具など工芸部品が実物とともに名称・産地などがまとめられている。これの紙の部分が展示されていました。 (平成10年先導的コンテンツ市場環境整備事業としてDVD化されているらしいが、ネットで公開しないかな)
・各種の和紙を手で触ることのできるコーナーは意外でした、こんなに違うものかと。

美術館の入るミッドタウンB1のプレッセは、どうもこの六本木店だけ肉・貝類が割安な気がする、おかげで六本木に立ち寄るたびに買い物をしてしまう。今回もプラスチックバッグ持ったままその後遊び歩くことに。

2009年11月2日月曜日

1899



美味しくなければいいのに

そんな想いで酒を飲む機会は初めてだった
困るよ、こんな代物好きになったら。



うっわー、困った。

2009年10月24日土曜日

110番

4,5分の通話後、携帯をみると「GPS履歴」と表示。詳細には通話していた時刻に「提供 110 / 警察」との文字が。

もちろんこちらはそんな操作していない。司法機関が強制的に通報者携帯のGPS情報を取れる状況ってこれなんだね。(警察/消防はこのために今後発売の機種ではGPS標準搭載を要望してる)

動転してる通報も多いんだろうし、いい機能なんじゃないの、Nシステムと同様に目的外使用もありそうだけど。

2009年10月22日木曜日

Windows7@秋葉原

深夜の秋葉原

深夜の秋葉原で、ThinkpadW700用にWindows7 Professional 64bit版を。このPC、昨年購入しておきながらWindowsVistaのインタフェイスが嫌で、まったく使っていなかった。

Thinkpadに最初から入っていたVistaは検証用に残しておきたくHDDはそのまま取り外し、新たな導入先として税込19,000円程度まで下がっていたSSD(PQIのINTEL OEM SSD 80G X-25M 50nm版)も購入。メモリ系パーツの価格をあとから振り返るのが野暮であることは承知してるけど、これ去年の春には8万円だった代物で、いまでも充分高性能。

深夜に販売されたWindows7は、使用するパソコン部品と一緒に販売されることが前提の「DSP版」
量販店でみかけるパッケージ版(こちらは22日の9:00~の販売)に比べると半額近い価格、そのかわり説明書は省かれ、サポートもなく、DVDが素で入っているだけ。
もとはメーカーが大量販売するPCに一括導入するものが、自分で部品を買ってきてPCを組み立てる人たち向けにも販売されているような仕組み。
価格からも、知識がある人ならDSP版を購入するメリットが大きいが、一歩間違えば割高なパッケージ版の存在意義にも関わってくるため、この「部品と一緒に販売」が厳守されている、そのために販売店では100~500円くらいのどーでもいい、実際はまず使われることもない部品とセットとして売られる仕組み。(もちろんその価格にはパーツ代が上乗せ)今回はSSDを一緒に買ったので、どーでもいい部品はなし。

マイクロソフトやインテルは常に独占禁止法などと対峙してきた歴史があり、こうした取り決めや発売日には異常に敏感、それらが徹底されるよう日夜動いてる。
この「法務が厳しい」ことが有名になると強力な抑止効果にもなるからね。

また、Windows7 DSP版では、「Home Premium(家庭用)」「Professional(業務用)」「Ultimate(マニア用)」と、日本では3種類ほどエディションがあり、それぞれに32bit,64bitの2種類が用意されている。つまりは計6種類、販売店は在庫調整が大変だね。(でもパッケージ版は32bit,64bitが同じパッケージでインストール時に選択できる) 簡単にいえば64bit版は性能はいいが、少し前のソフトや周辺機器などは対応していなかったりするんだけど、こんな時間にくる人たちだけあり、どのエディションでも64bit版ばかりが売れているのが驚き。

今回はクレバリーで購入したところ、抽選で"1,777円でHITACHI製1TB HDDが買える権利"が、オプーナさまというか、クレバリーありがとう。
が、未開封1TB以上のHDDも数台あるので、これは弟にあげる。

JRは終電までまだ数本ある。余裕で家に戻り導入開始。
初期設定では2000,XP系のシンプルさに慣れている身にはやはり使いづらさも残るが、Vistaよりはマシな印象。
デバイスドライバではシリアル系デバイス(bluetooth?)のドライバが2つ足りないけど、いまにでるでしょ。( 09/11/02追記 : Lenovo System Update 4.0 いれたら埋まった)

そういえば最近使っている通信サービス「UQ」でも、Windows7の発売にあわせ64bitドライバを配布したのが好印象。山手通りから外にはあまり出ない生活スタイルでは電波も問題なく(商用サービス前の試験期間からの利用ですが、当初は電波状態よくなかったのは確か。問題なくなったのはここ2ヶ月くらいな印象)、速度も満足いくもののためeモバイルは月額契約を解除し、都度課金のタイプに変更。
サービス加入者に伸び悩んでいるようですが、詐欺まがいの1円パソコンといった販売方法はせずPC内蔵型Wimaxが普及するまで耐えてほしいもの。

カスタマイズする時間ができるまで放置の予定だけど、結局Windows8のインストールまで使わない気がしなくもない。

2009年10月18日日曜日

上海灘@東京



上海灘より招待状が届きました
2009-10 A/Wコレクションをトランクショー形式で実施するとのこと。

これはランウェイを用いたショーではなくブティックやホテルの客室などで実施される展示会のことを指しますが、今回の会場も「○○ホテル  スイート」として個人の携帯電話が連絡先として記載されています。ファストファッション全盛の中、この敷居の高さが気持ちいい。

上海灘は、いまから14,15年程前、ニューヨークへ遊びに行くとき
ファッション誌のライターをしている友人から「最近できた"上海灘"って店の雰囲気をみてきて」といわれ、簡単にレポートしたのが最初の記憶。
当時はよく知らないまま、チープではない中華系の店とした印象でしたが
それからかなり経ち、香港の店で20-30年代上海の華やかさと闇が現代によみがえるそのデザインに見惚れました。

話によると、世界中に支店ができた後も、創業者の日本嫌いが原因!?とかで支店はないままでしたが、カルティエやモンブランで知られるリシュモングループに買収され、2005年に銀座店オープン。しかしそれも今夏で閉店。

閉店のお知らせでは"不動産契約上の閉店"として再開を匂わせる記述もありましたが、それはただのあいさつで、高級衣料落ち込みによる日本撤退だと勝手に穿っていたため、この事業継続は意外。この感じなら店舗も遠くないうちに再開されるかな。

2009年9月14日月曜日

DAEJEON INTERNATIONAL ART FESTIVAL KOREA - JAPAN 2009 とKTXについて

友人の友人が出展しているとのことで、大田市の現代アートフェスティバルへ
韓国版TGVであるKTXを使いソウルから90分。

KTX車内は思ったより狭いのが印象的、基本設計はフランスだし、パリを走る郊外電車RER車両の巨大さなどから、もっと大きいものを想像してた。

そして座席は固定式のため、一両の半数は強制的に進行方向に逆向きで座ることに
←目的駅  [[[[[[[[ ]]]]]]]]]  始発駅→ 真上からみるとこんなイメージ。
フランス人はこういうこと気にしないが、韓国ではこれが不評のようで次期車両からは回転式になるとのこと。
ただ、この高速列車、郊外にでてしまえばほぼ専用軌道で車内の騒音も少なく、運賃は物価を考慮しても割安。今回の行程では往復4,000円程度。
チケットもネットか自動販売機で手軽に購入できました。



さて、大田市。目当ての美術展は市内5箇所の、ギャラリー、カフェや市関連施設の一角で
分散開催されている、が、なぜか全会場が無人。ほとんどの場所で展示要員が待機するような場も見当たらなく、それが仕様のようだ。平日午前のためか客もいないが芳名帳にはたまに日本名もみえる。




翌朝はソウルのお粥屋、小公粥家へ。
いろんなガイドブックやサイトに掲載されすぎている店は期待しないのが普通だけど(この店は高掲載率)、オリジナルらしいウニ粥に興味があった。
直球すぎるウニ+ゴマ油+卵黄の味は、魅惑のスナック菓子のよう。おいしいものを適量食べる幸せもあるけれど、この粥はボリューミーで食べても食べても減らないことが幸せ。
適価に感じたし、またソウルを訪れる機会には再訪したいところ。
韓国の朝食としてイメージの強い粥ですが、 東京でも、朝に焼き魚+味噌汁なんて万人が食べてないのと同じく、現代は朝食=お粥ではない気がする。まったく事情しらないで書いてるけど。

あとは日本料理屋で「東海」って店をみかけました、んー。
(新宿・百人町にもあるけどね)

2009年9月12日土曜日

第一回 所沢ビエンナーレ 「引込線」

第一回所沢ビエンナーレ「引込線」
去年のプレ展にも興味はあったのですが会期を逃して来れず。
スケジュールを見ていたら、田中泯さんの場踊りがある、みんじゃが!!

駅から近い西武鉄道の整備工場跡が会場
重機などは撤去されているとはいえ、事務所は現在も稼動中らしく
寂れた感と使用中である対比が面白い。
この空間を用意できただけで企画者の勝ち、再来年までここが残っているとは思えないけれど、第二回がどこで開催されるのかも楽しみです。

会場はボランティアのみなさまで運営されているのだろうし、面白いものみせていただきありがとう。カタログ買わないと。



前衛の踊りについては「はー」「うーん」としか言いようがないけど
泯さんが移動しながら踊るのにあわせて、とりかこんでいる観客の輪も移動していく様が面白くて仕方なく、つい場をみてしまう。



泯さん公演の楽しみはもうひとつあって、それは氏の農場で生産される農作物の販売。
この「みんじゃが」以前、横浜トリエンナーレで購入以来のファンです。
 


他にも面白い作品展示は多いが、木村幸恵さんの"私幽霊"、動きが必見。

羽田空港で開催のアートイベント"空気の港"の取材写真にもマテリアルが似た作品が写っていたので、同一人物による出展かと思ったら、あちらは東大廣瀬研がメインのチームなので違うみたい、廣瀬研といえば日本におけるバーチャルリアリティの最先端だし、面白いことばかりしてるイメージあるので行かねば。